
本記事では、小売業界における企業のSNS(YouTube/Instagram/TikTok)活用事例20選をご紹介いたします。
企業のご担当者様でYouTubeチャンネルやInstagram、TikTokアカウントを運用している、または、マーケティング・採用・広報どの部署でもSNSの運用方法に興味のある方は必見です。
小売業界の企業がどのような形式でSNSを運用しているのか、どのように成功しているのかを本稿ではSNS形態別にその特性とともに成功事例を見ていきます。
成功している企業の裏には各SNS形態とその特性に応じて、取っている共通戦略があります。ぜひその特性と共通項を理解して、自社のSNS運用に活かしてほしいです。各事例から参考にできるポイントが多くございます。また、最後にその共通項を記しましたので、ぜひ最後までご覧ください。
※弊社がご支援させていただいていない企業も紹介しています。
小売業界において、YouTubeやInstagram、TikTokなどSNS活用はとても有効です。
総務省「令和5年 通信利用動向調査」(2024年5月公表)によると、個人のSNS利用率は83.2%に達しており、若年層だけでなく、60代以上でも利用が増加しており、全世代的なメディアとなっています。かつて小売業の集客の柱だった「新聞折込チラシ」は、新聞購読率の低下とともに届かない層が増えています。
一方で、人口の8割が利用するSNSは、かつてのテレビや新聞に匹敵する「マスメディア」としての地位を確立しました。 小売企業がSNSを運用しないということは、市場の8割以上の顧客との接点を自ら放棄しているのと同義になりつつあります。そこで、SNSを上手に運用することで、まずは認知してもらい、さらに進んで、商品を購入してもらうことで、自社の収益の拡大につながります。
既にYouTubeチャンネルやTikTokアカウント、Instagramの運用を始められているかどうかに関わらず、これから始めるかどうかを検討されている方にとっても、他業界の事例を事前にリサーチしておくことはとても重要です。
例えば3つのメリットが挙げられます。
・再生回数の差異からどんなテーマの発信に視聴者が興味があるのかを推定できる
・チャンネル登録者数やコンテンツの平均再生回数などを推定できる
・他社のコンテンツと比較することで、自社のオリジナリティの探索に活用できる
YouTubeチャンネルやTikTokアカウント、Instagramを既に始められている方は定期的に他業界のチャンネルの動向をウォッチしておくことで既存の運営方針や施策、コンテンツのブラッシュアップに活かせますし、これから始めかどうかを検討されている方は、まず最初の目標策定の際やシミュレーション実施の際に活用することができます。
本記事では小売り業界全体におけるSNS活用の成功事例をSNS形態とその特性とともにご紹介させていただきます。
YouTubeでは、詳細なレビューやドラマ・ドキュメンタリー形式のコンテンツを通じて、商品理解の促進やブランドへの共感醸成を図る事例が多く見られます。
公式YouTubeでは、一般のYouTuberを「公式アンバサダー」として認定し、商品レビューを発信しています。企業目線ではなく第三者視点で商品の魅力を伝えることで、視聴者からの信頼を獲得している点が特徴です。忖度のないレビューが話題化し、ヒット商品の創出にもつながっています。
「BEAMSテレビ」では、スタッフの自宅紹介やキャンプ動画など、商品紹介を超えたコンテンツを発信しています。単に商品を売るのではなく、ブランドの背景にあるカルチャーやライフスタイルまで見せているのが特徴です。こうした発信によって、価格や機能だけではないブランドファンの育成につなげています。
公式YouTubeでは、専門知識を持つ店員が家電やガジェットの新商品を詳しく解説しています。実店舗の接客のような丁寧な説明を動画化し、購入前の不安や比較検討の悩みを解消している点が特徴です。ECサイトの商品ページにも接続しやすく、購買直前の後押しとして機能しています。
公式YouTubeでは、商品紹介や暮らし提案、CMなどを体系的に発信しています。単なる商品説明にとどまらず、「この商品で生活がどう便利になるか」「どのような部屋づくりができるか」まで具体的に見せている点が特徴です。視聴者に購買後のイメージを持たせやすく、ECや店頭購買への導線設計とも相性の良い活用事例です。

公式YouTubeでは、インテリアのアイデア提案や人気商品の紹介、ライブ配信企画などを発信しています。家具や雑貨を単品で見せるだけでなく、部屋全体のコーディネートや暮らしの中での取り入れ方まで見せているのが特徴です。売場で感じる発見やワクワク感をオンラインでも再現し、来店や購入意欲の喚起につなげています。

公式YouTubeでは、商品のおいしさやこだわりをわかりやすく伝える動画を中心に発信しています。CMだけでなく、「おいしさ伝え隊」「スイーツ大会議」「7NOW」などの企画を通じて、商品理解を深めながら購買意欲を高めている点が特徴です。新商品投入の多いコンビニ業態において、来店促進に直結しやすい活用事例といえます。

Instagramでは、世界観の訴求や商品カタログとしての見せ方と相性が良く、雑誌のように楽しめる投稿や保存したくなる投稿を通じて購買意欲を高めている事例が多く見られます。
公式Instagramでは、商品の機能美や使い方を統一感のあるトーンで発信しています。画像内にテキストを入れた投稿も多く、ユーザーが保存して後から見返したくなる設計になっている点が特徴です。シンプルで実用的なブランドイメージを保ちながら、商品理解と購買意欲の向上につなげています。

公式Instagramでは、新商品情報を中心に、幅広い商品ラインナップを継続的に発信しています。次々と新しい商品が登場する業態特性を活かし、「次は何が出るのか」と期待させる投稿設計が特徴です。来店前の予習媒体として機能し、店舗送客にもつながっています。

公式Instagramでは、商品そのものよりも、憧れのライフスタイルや暮らしの空気感を伝える投稿を行っています。写真の美しさと読み物のような文章によって、世界観に共感するファンを育てている点が特徴です。単なる販売促進ではなく、ブランドへの深い愛着形成につながる運用を実現しています。

公式Instagramでは、スタッフコーデや着回し術をリール動画や画像でわかりやすく紹介しています。モデルだけでなく一般人に近いスタッフが着用することで、ユーザーが自分ごと化しやすい見せ方になっている点が特徴です。手頃な価格帯の商品を日常のコーディネートに落とし込み、購買意欲を高めています。

公式Instagramでは、輸入食品や季節商品の魅力、料理への活用法を継続的に発信しています。商品のパッケージの可愛さやイベントに合わせた提案によって、「試してみたい」「お店に行きたい」と思わせる見せ方が特徴です。商品の発見性と季節感を両立しながら、来店意欲を高めています。

公式Instagramでは、新商品紹介に加えて、インスタライブを活用したリアルタイムな商品紹介を行っています。視聴者のコメントにその場で応えながら細部を見せることで、ECの弱点である「実物が見られない不安」を解消している点が特徴です。購入前の疑問を減らし、安心して選べる環境づくりにつなげています。

公式Instagramでは、インテリア・家具・雑貨の新商品情報に加え、部屋全体のコーディネートや季節感のある暮らし方まで提案しています。単なる商品紹介ではなく、「Francfrancの商品を取り入れた生活空間」を視覚的に伝えている点が特徴です。ハッシュタグを通じてUGCも取り込みながら、ブランドへの憧れ醸成と購買意欲の喚起を両立しています。

公式Instagramでは、お得感のある商品情報や新作、コラボアイテムを中心に発信しています。価格の魅力やトレンド性をシンプルに伝える投稿が多く、日常的に取り入れやすいファッションとして訴求している点が特徴です。ハッシュタグを通じて生活者目線の着こなしや使用感が広がり、来店や購入のきっかけづくりにつながっています。

TikTokでは、若年層へのリーチ力やトレンドとの親和性、裏側コンテンツとの相性の良さを活かし、音楽やスタッフの個性を取り入れながら集客やブランド認知につなげている事例が多く見られます。
公式TikTokでは、全国のショップスタッフが登場し、ダンスやトレンド音源を活用した投稿を発信しています。商品紹介にとどまらず、「スタッフ自身のファン」をつくることで、店舗への親近感を高めている点が特徴です。ブランドの世界観とスタッフの個性を掛け合わせながら、若年層の集客につなげています。
@wego_official
公式TikTokでは、ピザ作りの裏側やチーズが伸びるシズル感のある動画を発信しています。商品の魅力を視覚的に伝えるだけでなく、制作過程そのものをエンタメとして見せている点が特徴です。食欲喚起とブランドへの親しみを同時に高める運用となっています。
@dominos_jp
公式TikTokでは、「やってみた」「比較してみた」といった親しみやすい形式で商品を紹介しています。広告感を抑えながら、機能性や着用感をテンポよく伝えている点が特徴です。グローバルブランドでありながら、生活者目線に近い発信で若年層との接点を広げています。
@uniqlo_jp
公式TikTokでは、メイクのHowToや商品の意外な使い方を短尺動画で紹介しています。短時間で「知らなかった」「試してみたい」と感じさせる情報設計によって、コメントや保存を促している点が特徴です。コスメ好きの関心を引きつけながら、商品理解と購買意欲の向上につなげています。
@matsukiyococokaratv
公式TikTokでは、文房具の試し書き音や便利グッズの実演など、動画ならではの体験価値を発信しています。見ていて気持ちよいASMR要素や、使ってみたくなる実演によって、商品の魅力を直感的に伝えている点が特徴です。視聴体験そのものを楽しませながら、商品への興味喚起につなげています。
@loft_official
公式TikTokでは、便利グッズや生活雑貨の使用感を短尺動画でわかりやすく紹介しています。画像だけでは伝わりにくい使い勝手や組み立ての簡単さを実演することで、商品の魅力を直感的に伝えている点が特徴です。さらに店舗スタッフ発信も掛け合わせることで、話題化から売り切れにつながるヒット商品を生み出しています。
@3coinsofficial
創業から100年以上の歴史を持つオーダースーツSADA様は、国内外に自社工場を構え、高品質なフルオーダースーツを手頃な価格で提供しており、現在では全国に40店舗以上を展開するオーダースーツメーカーです。
YouTube、TikTok、Instagramなど様々なSNSを活用されており、弊社はそのご支援をさせていただきました。
コンテンツとしては、「着こなし指南」という広いターゲットのテーマで、コントを交えながら笑いを取りつつ、着こなしやネクタイの結び方などを紹介しています。内容も、ネクタイの結び方だけでもたくさん種類があり、誰にでも役立つ情報なので、観ていて面白いと感じてもらえ、「次も観たい、次も観たい」とファンになってくださる方が増えています。
このように日常生活で役立つtipsを含めつつ、視聴者に面白いと思ってもらえるようなコンテンツ作りを続けることで、徐々に認知を広め、ファンを獲得していき、SNS運用としての成功を収めていきました。

さらに詳しく知りたい方は以下のインタビュー記事をご覧ください。
本コラムでは、SNS運用で成果を上げている小売業界の企業事例を、媒体ごとの特性に沿ってご紹介しました。
紹介させていただいた企業様の共通項は、視覚的に魅力的なコンテンツを、ブランドや店舗の世界観に沿って一貫して提供している点です。 商品のデザインや機能性だけでなく、実際の使用シーンやスタッフによる着こなし、その商品がある生活の楽しさなど、「これが欲しい」「お店に行きたい」と感じさせる具体的な体験価値を訴求することで、ユーザーの購買意欲を効果的に高めています。
さらに、これらの企業は、エンゲージメントを非常に重視し、ユーザーの投稿(UGC)の紹介や、スタッフの個性を通じた双方向のコミュニケーションを大切にしています。これに加え、リアルタイムな入荷情報やトレンドを取り入れた活用術、限定イベントといった鮮度の高い情報を継続的に提供することで、フォロワーの関心を維持しています。こうしたポイントを意識し、購買前の潜在顧客との接点を継続的に育てながら、ECでの購入や実店舗への来店につなげていく運用が、小売業界におけるSNS活用の成功の鍵になると考えられます。
他にも、各施設のアカウントからは参考にできる点が多くございますので、本記事が皆様のYouTube・Instagram・TikTokなど、SNS運用にお役立てできますと幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
・自社で運用を進めているが思ったように伸びない
・投稿を進めていきたいが、工数が想定以上に発生し手が回らない
・面白い企画やトレンドの企画を追いきれない
・戦略策定から運用まで全て一貫して任せたい
・動画撮影や編集ができる担当者がいない