
スマートフォンでの情報接触が主流となった現在、広告のあり方も大きく変化しています。
従来の横型動画やバナー広告ではユーザーの注意を引きづらくなり、「広告が見られない」「スキップされてしまう」といった課題を感じている企業も多いのではないでしょうか。
こうした中で注目されているのが縦型動画広告です。
SNSや動画プラットフォームの利用スタイルに最適化された縦型動画広告は、自然な形でユーザーの視界に入り、商品やサービスの魅力を伝える手段として急速に普及しています。
本記事では、縦型動画広告の基本的な考え方から、活用するメリット、主要な配信媒体、実際の活用事例までを分かりやすく解説します。
縦型動画広告とは、スマートフォンを縦に持った状態で全画面表示される動画形式の広告を指します。
主にSNSや動画アプリ上で配信され、ユーザーの閲覧体験に溶け込む形で表示されるのが特徴です。
テレビCMやYouTubeの横型動画広告とは異なり、
・スマホ前提の画面比率(9:16)
・音声ON/OFFどちらでも理解できる構成
・スクロールやスワイプの流れの中で表示
といった設計が基本となります。
そのため、「広告を見せる」というよりも、コンテンツの一部として体験させる広告と言えるでしょう。
縦型動画広告には、従来の広告手法にはないメリットがあります。
縦型動画広告の最大の特徴は、スマートフォン画面を占有する高い視認性にあります。
9:16の縦型フォーマットは、ユーザーが日常的にスマホを縦に操作する前提で設計されており、全画面表示されることで他の情報に邪魔されにくくなります。
バナー広告や横型動画広告では、タイムラインの一部として流れてしまい、意識的に見てもらうことが難しいケースも少なくありません。
一方、縦型動画広告はスクロールやスワイプの動線上に自然に表示され、「気づかないうちに目に入る」状態を作りやすい点が大きな強みです。
特に冒頭数秒で視線を捉えられれば、音声の有無に関わらず情報を届けることができ、短時間での認知獲得に向いています。
縦型動画広告は、一般投稿やショート動画と同じフォーマットで表示されるため、従来の広告よりも「広告らしさ」が薄いのが特徴です。
ユーザーは、タイムライン上でコンテンツを消費する流れの中で広告に接触するため、「押し付けられている」という感覚を持ちにくくなります。
特にTikTokやInstagram Reelsのようなプラットフォームでは、広告であっても「面白い」「役に立つ」と感じられれば最後まで視聴されやすく、結果としてブランドや商品への好意形成につながります。
このように、縦型動画広告は売り込む広告ではなく、体験として受け入れられる広告を作りやすい点が、大きなメリットと言えるでしょう。
縦型動画広告に利用されるのは、基本的にショート動画になります。そのため、過去に作ってきたショート動画をそのまま広告として転用することが可能です。
(縦型動画広告のために作った動画をショート動画としてSNSに投稿することも可能)
縦型動画広告は、数秒から数十秒という短尺での訴求を前提としています。
そのため、伝える情報を絞り込み、「何を伝えたい広告なのか」を明確に設計する必要がありますが、
その分、ユーザーにとって理解しやすい広告になります。
長い説明や複雑な構成は不要で、使用シーンやメリットを視覚的に見せるだけでも、十分に興味喚起が可能です。
特に、忙しいユーザーが多い現代においては、「短時間で理解できる」こと自体が価値になります。
縦型動画広告は、商品理解・興味喚起・記憶定着までを短時間で完結できるため、離脱されにくく、効率的な情報伝達が可能です。
縦型動画広告は、行動導線と相性が良い広告フォーマットです。
動画視聴後にタップやスワイプで、ECサイトやアプリストア、LPへ直接遷移できるため、「興味を持った瞬間」を逃さずに行動に
つなげられます。
従来の広告では、認知は取れても行動までの距離が遠く、途中で離脱してしまうケースも多くありました。
縦型動画広告では、視聴から行動までを一つの流れとして設計できるため、認知→興味→行動の転換率を高めやすいのが特徴です。
ECやアプリ、サービスの問い合わせ獲得など、成果を求める施策において特に効果を発揮します。
縦型動画広告は、認知・興味喚起から行動促進までを一気に担える広告フォーマットとして、高い効果が期待されています。
縦型動画広告は、主に以下のプラットフォームで活用されています。
TikTokは、縦型動画広告の代表的なプラットフォームであり、エンタメ性と拡散力に強みがあります。
ユーザーは「おすすめ」フィードを中心に動画を視聴するため、フォロワー数に依存せず、
広告であっても多くのユーザーにリーチできる可能性があります。
また、音楽やトレンドを活用したクリエイティブが受け入れられやすく、広告でありながらコンテンツとして楽しませる設計が重要です。
若年層への認知拡大だけでなく、近年は購買行動にも直結するケースが増えており、EC・アプリ・サービス系の広告でも多く活用されています。
InstagramのReels広告は、ビジュアル重視の商品・ブランド訴求と相性が良いプラットフォームです。
ファッション・コスメ・ライフスタイル系商材では、世界観やイメージを伝えることで、
ブランドへの好意形成につながりやすい特徴があります。
Instagramは購買意欲の高いユーザーが多く、広告からECサイトへの遷移や購入までをスムーズにつなげやすい点も魅力です。
一方で、広告感が強いとスキップされやすいため、自然なトーンでの表現や、UGC風の構成が効果を発揮します。
YouTube Shorts広告は、YouTubeの膨大なユーザー基盤を活かした縦型動画広告です。
長尺動画を日常的に視聴するユーザーが多いため、Shorts広告でも比較的情報量のある訴求が可能です。
ブランド認知やサービス理解を目的とした広告と相性が良く、他のYouTube広告施策と組み合わせた活用もしやすい点が特徴です。
特に、既存の横型動画素材を縦型に再編集して活用できるケースもあり、制作コストを抑えながら縦型広告に挑戦できる点も
魅力と言えるでしょう。
これらの媒体はいずれも、縦型動画を前提としたユーザー体験を提供しており、広告配信との親和性が高い点が特徴です。
それでは、縦型動画広告としてどんな動画の事例があるのかを紹介していきます。
【TikTok】
【概要】
三井住友カード株式会社のショートドラマ、「忙しすぎる人」は、「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督と作成した縦型ショートドラマで、2024年10月時点で約118万回再生され、その総再生回数は300万回を突破しています。
タイパ(タイムパフォーマンス)をテーマに、冒頭から倍速でドラマが始まるという皮肉たっぷりの構成ながらも、コンテンツの中で、三井住友カードでの決済シーンが含まれており、スマートなタッチ決済を違和感なく視聴者に訴求しています。
広告感の全くないドラマ型広告として発信することで、広告を嫌悪するユーザーにも効果的にアプローチできる良い例となっています。
実際にCTRが通常の数十倍という高い効果を出しました。
@smbc_card 「カメラを止めるな!」でおなじみの上田慎一郎監督とコラボ! みなさんはタイパを上げて生まれた時間をどのように使っていますか?? #タイパ #ショートフィルム #shortfilms #ショートドラマ #TikTokShortFilm #三井住友カード #SMCC ———————————————— タイトル 忙しすぎる人 出演 吉岡眞子、板垣雄亮 監督・脚本・編集・撮影 上田慎一郎 プロデューサー・音楽 鈴木伸宏 照明 今井哲郎 録音 大野裕之 ヘアメイク 菅原美和子 助監督 松本純弥 制作応援 宮﨑大和 アシスタントプロデューサー 渡部貴明 小道具・衣装 ふくだみゆき 制作 PICORE株式会社
♬ オリジナル楽曲 – 三井住友カード【公式】 – 三井住友カード【公式】
【Instagram】
【概要】
ミスタードーナツ55周年を記念して2025年6月4日から期間限定発売された新商品「もっちゅりん」の縦型動画広告が出ました。もっちゅりんは、発売前から広告やパッケージに登場するキャラクターが話題となり、多くの人が店舗に足を運ぶ様子がSNSでも取り上げられました。
公式Instagramでは発売当日に商品紹介のリール動画を公開し、気になったら「いいね」で教えてほしいとユーザーに呼びかけています。
SNSでの「いいね」やコメントを通じて、ユーザーの反応をリアルタイムで見ることができるのもSNSを活用するメリットの一つです。

【YouTube】
【概要】
オーダースーツ専門店のオーダースーツSADAは、スーツの着こなしやマナーをコント×ショート動画で紹介しており、こちらの動画の再生回数は800万回を超えています。
明日から使えるスーツの知識とエンタメの比率が調整されているため、視聴者に「面白いし、勉強にもなる」という好感を与えることができます。
オーダースーツSADAは、このようなショート動画を継続的に発信することで、スーツに興味ない人に認知させるとともにファンを創出し、指名検索数を250%増加することに成功し、競合を超えて第一想起を獲得しました。
縦型動画広告は、スマートフォン時代のユーザー行動に最適化された広告手法です。
高い視認性と自然な体験設計により、従来の広告よりも受け入れられやすく、行動につながりやすい特徴があります。
重要なのは、単に縦型で作ることではなく、各プラットフォームやユーザーに合わせた動画設計を行うことです。
縦型動画広告は、認知拡大から購買促進までを担う、今後ますます重要なマーケティング施策となっていくでしょう。
・自社で運用を進めているが思ったように伸びない
・投稿を進めていきたいが、工数が想定以上に発生し手が回らない
・面白い企画やトレンドの企画を追いきれない
・戦略策定から運用まで全て一貫して任せたい
・動画撮影や編集ができる担当者がいない