株式会社サイバーエージェントが発表した「動画広告市場推計・予測」によると、市場規模は昨年から比べて125%の成長をしています。
また、動画広告市場はこれからも上昇すると予測されており、2024年にはその価値が4,957億円に達すると言われており、今後もその成長が見逃せない業界です。
そんな動画広告の中でも、スマートフォンでの視聴を想定したSNSでの動画広告は一層注目を集めています。
SNSでの動画広告には、様々なプラットフォームが存在しますが、ここ数年で急激に存在感を上げているのが「TikTok」です。
本記事の他にも、TikTokに関するコラムを掲載しておりますので、ぜひ併せてご覧ください。
「2022年最新版情報 TikTok Adsに関する詳しい設計明細と制限事項」
「TikTok for Businessで広告出稿を考えている方向け! 掲載先として選べる3つのプラットフォームを徹底比較」
「きみが次に好きなもの。」のキャッチフレーズを掲げ、「クリエイティブで、真に楽しくポジティブな体験を提供することで、人々の生活を豊かにする」スマートフォン向け動画共有サービスです。
現在、150の国と地域にて、30億以上のダウンロードを突破しており、さらに月間アクティブユーザーは10億人を超える大人気動画アプリです。
これらを踏まえ、今話題のTikTokをもっと掘り下げてみましょう。
TikTokは、コンテンツの多様さが大きな武器となっています。
2018年から2019年にかけては、「自撮り動画」が目立ったコンテンツになっていました。
若い女の子たちが踊ったり、口パクを披露したりと、主に10代の若者だけが利用するイメージが強かったと思います。
2019年前半から後半にかけては、お笑いやエンタメ、赤ちゃんやペットの動画も注目度の高いコンテンツとなり、20代のユーザーにもTikTokの存在が一気に広まっていきました。
そして、2020年から現在は、HowTo動画や日常vlog、生活情報など、幅広い年齢層のユーザーに支持されるコンテンツが出来上がっています。
更に、今話題の芸能人までもがTikTokに登録するなど、ユーザー層は日に日に広がっています。
TikTokは、今までの「踊るだけの場所」に留まることなく、そのコンテンツ内容は日々多様に、そしてユーザー層は拡大を続けています。
現在、TikTokにて人気拡大中のコンテンツジャンル3つというと、教育、商品開封(レビュー)、meme(ミーム)です。
教育動画とは、「◯◯な理由3選」「◯◯の裏技」などと題して、気軽に役立つ情報を教える動画のことを指します。
短時間で使える情報を知れることから、非常に人気のコンテンツとなっています。
2つ目の商品開封(レビュー)動画は、話題の商品などを実際に使ってみたり食べてみたりして、その感想いわゆるレビューを伝える動画のことを指します。
配信者と視聴者が同じ場合も多く、両者の距離が近いというTikTokの特徴を見事に活用することで、レビューの信憑性が高まり人気のコンテンツになりました。
そして3つ目のmeme(ミーム)は、話題のコンテンツを真似たパロディ動画のことです。
TikTok動画は低予算で視聴者にとっても真似しやすいため、視聴者が真似したくなる動画を投稿することで、次々に広がり話題のコンテンツが生まれます。
このように、幅広いジャンルの動画が投稿されるようになったことで、若年層の学生だけではなく、大人世代にも利用される動画サービスとなりました。
しかし、広告主がここで気になるのは、たとえ幅広い世代に視聴されていたとしても「TikTokのユーザーは商品・サービスを購入するのか」という点でしょう。
Tiktokにてユーザーが興味のあるビデオコンテンツを視聴すると、その広告主のアカウントをフォローする、気になる商品などの動画を保存する、気になる商品を検索する、の3つの行動を期待することができます。
購買へと誘導するのはコンテンツだけではありません。動画コンテンツに寄せられるコメントには、商品の利用者が書いた感想が多く見られ、それらも購買に繋がる大きな要因であると理解できます。
実際に、「TikTok内で紹介された商品・サービスを購入したことがある」ユーザーは2021年には18%まで上昇しています。
いわゆる「TikTok売れ」をした商品の事例をいくつかご紹介します。
地球グミを食べてレビューする動画が盛り上がり、一時は入手困難となった商品。「#地球グミ」のハッシュタグがついた動画コンテンツは4億回以上再生された。
TikTokユーザーによる紹介により、30年前に出版された小説が8万5000部の重版となった。本屋にて「TikTokで話題」コーナーが設けられるなどの事態になった。
ダイエットのコンテンツを掲載しているユーザーがオリジナルのダイエットドリンクを作る動画が話題となり、最終的にはコンビニでの商品化と販売に繋がった。
これらに共通していることが、ユーザーたちが自身で購入した商品を紹介するといった消費文化がトレンドとなっていることです。
TikTokでは、レコメンド機能が存在しています。
ユーザーの好みを的確に習得し、ユーザーの興味関心により近いコンテンツを掲載するという機能です。
「何か面白いものないかな」という無目的のモチベーションで利用されるTikTokでは、興味を持っているコンテンツを多く見たことで、突発的な購買に繋がる場合が多くあります。
この独特の購入プロセスは「セレンディピティ消費(非計画購買)」といわれています。
TikTokの醍醐味というと、数々のインフルエンサーやユーザーたちが互いにコンテンツを共有しあい、特定の商品・サービスがヒットするという連鎖反応が起きるという点です。
資生堂の「フィーノ」は、とある美容系インフルエンサーであるユーザーがレビュー動画をTikTokに投稿、それに影響されたマイクロインフルエンサーといわれる美容関心層が自身も商品を購入そしてレビュー動画を投稿。
その連鎖から、一般層の商品の認知と購買という流れに繋がっていったのです。
企業側も、「急に売れ出したと思ったら、TikTokでバズっていた」とのことで、今やTikTokで話題になるということは、商品の売れ行きを決める重要なステップともいえます。
続いての事例は、TikTokを起点にセールスに繋がった事例です。
YamagataBMWを運営するモトーレンヤマガタから発信された、「BMWのおねーさん」というアカウントは、BMWの魅力を発信するTikTokアカウントとして話題となりました。
「BMWのおねーさん」をきっかけにディーラーに来店する人が増え、実際に車の購入や成約まで繋がったケースもあるそうです。
この一件は、一つの店舗だけでなく、他県のBMWディーラーやBMWそのものの認知を高めることに成功しています。
全体を通して見てみると、TikTokがきっかけで商品やサービスの理解を深めた、もしくはサービスそのものを初めて認知そして興味をそそられるケースが主なパターンとなっています。
これこそが「TikTok売れ」の正体です。
TikTokで話題になると売れる、というのは理解したけれど、実際にTikTokで広告を出したところで効果あるの?と思われる方も多いかもしれません。
ここで重要になるのは、TikTokにおいて、ユーザーは広告に対してストレスを感じづらいという特徴があることです。
先ほど上記で説明した通り、セレンディピティ消費の目標である無目的のユーザーが大半を占めているTikTokでは、たとえ自分が興味のない商品、サービスであっても広告を受け入れてもらうことができます。
実際に、他のアプリに比べて、「TikTokで流れる広告にはストレスを感じない」と回答したユーザーが147%とかなり多いという事実があります。
他にも、他のアプリに比べて「興味のないジャンルでも飛ばさずに見てしまう」と回答したユーザーが132%、「TikTokで流れる広告はつい見てしまう」と回答したユーザーが135%と広告に対して寛容なプラットフォームであることが分かります。
このように魅力的なTikTok広告ですが、実際の詳しい掲載プラットフォームの説明と比較について、TikTok広告の詳しいポリシー(禁止事項や制限事項)については別記事で取り上げていますので、そちらも是非ご参照ください。
ここまで、TikTokで広告を打ち出すメリットや実際の成功事例をご紹介してきました。
しかし、知識として理解できていても、実際にTikTokでの広告を成功させるには、広告動画の内容、広告を出すタイミングなど、検討すべき材料は山ほどあります。
そのため、魅力的なTikTok広告ですが、成功させるのは容易ではありません。
そんな時は、外部の制作会社に依頼すると安心です。
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