
企業がSNS運用を始める際、「とりあえず流行りのフォーマットを試そう」「自社の言いたいことを全部伝えよう」と見切り発車し、結果的に伸び悩むケースは後を絶ちません。SNSで圧倒的な結果を出すためには、どのような戦略と検証が必要なのでしょうか?
今回は、弊社のディレクターにインタビューを実施。最大800万回再生を叩き出した「オーダースーツSADA」様のSNS支援事例を中心に、SNS運用の生々しい裏側や、プロだからこそ提供できる「代行会社の真の価値」について語ってもらいました。
進行: 本日はよろしくお願いします。まずは、大ヒットを生み出した「オーダースーツSADA」様の事例について教えてください。どのような形で支援をすることになったのですか?
ディレクター: 弊社が支援を始める前に自社で運用をされていたのですが、当時のアカウントでは代表の個性を前面に出していたこともあり、視聴者にどんな企業であるのかをうまく伝えられていないと感じていたようです。そのため、ブランドの認知を広げたいという目的で依頼を受け支援を始めました。支援開始当初は、他社に倣って「スーツを着て踊ってみた」などのエンタメ系コンテンツを試したんですが、あまり再生数が伸びませんでしたね。
進行: そこからどのようにして、数百万再生を連発するモンスターアカウントへと変わっていったのですか?
ディレクター: 方針を転換し、スーツの着こなしやマナーを店員役が答える「ノウハウ系」のフォーマットを試しました。ここで大きなブレイクスルーになったのがキャストの発見です。見栄えが良くスーツを着こなせる「岸上さん」をメインに据え、新卒風で少し生意気な後輩キャラの「木村さん」を掛け合わせたんです。「先輩が生意気な後輩を鋭く指摘して教える」というコント形式が完成し、視聴者が「自分も怒られながら教えてもらう」という疑似体験を持てるようになったことが大ヒットに繋がりました。最大で800万回再生までいきましたね。
進行: なるほど、キャラクターがピタッとはまったんですね。これは偶然の産物だったのでしょうか?
ディレクター: 一見すると「演者のキャラがたまたまウケた」ように見えるかもしれませんが、
実は「初見の視聴者がどう捉えるか」を徹底的に計算した結果なんです。 SNSでは、ショートドラマのような「作られた物語」はすぐに見透かされます。だからこそ、「実際の店舗で、先輩っぽい人が後輩っぽい人を鋭く詰めている」という、リアルな光景を覗き見しているような「野次馬感」を意図的に演出しました。
この“作り込まれたリアリティ”こそが、視聴者のスクロールの手を止める最大の要因だったと考えています。


進行: 緻密な計算があったわけですね。SNSを最速で伸ばすための「PDCAの回し方」について、プロはどのようなところを見ているのでしょうか?
ディレクター: 「何が要因で伸びたのか」を把握するためには、「キャスト(演者)」「企画のフォーマット」「発信内容の幅」という大きな変数を一つずつ固定して検証していく必要があります。 SADA様の場合は、最初の2ヶ月で「指摘するフォーマット」が有望だと見極めた段階で、それに適したキャスト(岸上さん)を早々に固定しました。人を固定したことで、企画を試す速度が格段に上がり、最速で勝ちパターンに辿り着くことができました。
進行: 企業アカウントだと「色々な社員を出したい」という要望も多そうですが……。
ディレクター: おっしゃる通りです。社内政治が絡んで色々な人がバラバラに出演してしまうと、「企画が悪かったのか」「キャストが合っていなかったのか」の検証が非常にしにくくなります。不要な変数を切り捨て、ダメなら早急にモデルチェンジする決断力が不可欠です。
進行: 数字の面ではいかがですか?企業はどうしても「再生数」ばかりを気にしてしまいますが、再生数を伸ばすために見ている指標はありますか?
ディレクター: 純粋に再生数を伸ばすフェーズでは、私たちは3つの指標を厳密に見ています。
①動画開始直後に飛ばされないかどうかの「最初のスワイプ率」
②どこで離脱しているか・長く見られているかの「視聴時間」
③コメントや高評価などの「エンゲージメント(共感や反論を生んでいるか)」です。
この3つの軸が揃ってうまく乗った時に初めて、再生数の桁が1段階上がります。

進行: 先ほどは再生数を伸ばすフェーズのお話でしたが、BtoBのリード獲得などが目的の場合はどうなるのでしょうか?
ディレクター: 目的がBtoBのリード獲得などであれば考え方は全く異なります。例えば、ターゲットとなる企業の担当者がそもそも全国に10万人しかいないような市場であれば、最終的に接点を持ちたい人はごくわずかです。 極端な話、再生数は500回でも十分なケースもあります。
重要なのは、初見で触れた人が「次も見たい」と思い、最終的に「相談してみよう」と思える“次の行動に繋がる導線”が機能しているかどうかです。
進行: 目的によって追うべき指標が全く違うのですね。ターゲット設定について、企業側が陥りやすい罠はありますか?
ディレクター: 「全くの新規層(0→1)も取りたいし、コアなファンも取りたい。さらに採用候補者も取りたい」と、ターゲットを欲張って広げすぎてしまうケースが非常に多いです。 しかし、1つのアカウントで全く違う軸の目的を両立させることは基本的に不可能です。「広く見てもらうための施策」と「人を採用するための施策」は両軸では走れません。ターゲットが広すぎてごちゃごちゃになり、誰にも刺さらなくなる前に、自社にとって一番優先順位が高い目的を決断し、ターゲットごとに軸を分ける必要があります。
進行: ちなみに、すでに伸びている競合企業のアカウントに寄せる(真似をする)のはどうでしょうか?
ディレクター: 結論から言うと、競合の二番煎じをやっても本家以上に伸びることは現実的ではないです。自社のことを知らない人に届けたいなら、ゼロベースで視聴者がどういう反応をしているかを観察し、競合がカバーしきれていない全く異なる切り口や「独自の穴場」を見つけに行く視点が求められます。
進行: 最後に、自社内で運用する(インハウス運用)場合と、我々のような代行会社が入る場合とで、決定的な違いは何だとお考えですか?
ディレクター: 一番の違いは「客観性」です。インハウスだとどうしても「自社の良いところを出したい」という主観的なバイアスがかかりますが、我々は様々な企業の成功・失敗事例のデータに基づく「視聴者がリアルに何を求めているか」という極めて客観的な視点を持っています。
進行: 代行会社としてプロジェクトを進める上で、大切にしているスタンスはありますか?
ディレクター: 我々プロの代行会社は、ただ要望を聞いて選択肢を投げる「御用聞き」ではありません。向こうに委ねるのではなく、「本来の目的を達成するための最善はこれです」と断言するスタンスが必要です。 時には、企業側の「SNSでこういうことを言いたい」という思い込みに対して、少し目を瞑っていただき、目的達成を最優先する設計を行います。
さらに、企業の「予算」や「社内の世界観」といった制約の「蓋(天井)」を一度外し、「本来の目的を達成するためには何が一番正しいのか」をゼロから見つけに行きます。客観的なデータに基づき、制約を取り払った本質的な選択肢を提示して導くこと。それこそが、我々が提供できる最大の介在価値だと思っています。
進行: 単なる運用代行ではなく、目的達成のために泥臭くプロジェクトをリードしていく姿勢が重要なんですね。本日は貴重なお話をありがとうございました!
SNS運用は、単に動画を作って投稿すれば成功するものではありません。
「野次馬感」の緻密な設計、プロの指標に基づいた変数検証、そして自社の主観にとらわれない目的逆算の戦略が必要です。
自社運用に限界を感じている、あるいはこれから本格的にSNSで結果を出したいとお考えの企業様は、ぜひ一度、客観的視点と豊富なデータを持つ我々プロフェッショナルにご相談ください。皆様のビジネスを次のステージへ引き上げる「真の勝ちパターン」を共に見つけ出しましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
・自社で運用を進めているが思ったように伸びない
・投稿を進めていきたいが、工数が想定以上に発生し手が回らない
・面白い企画やトレンド企画を追いきれない
・戦略策定から運用まで一貫して任せたい
・動画撮影や編集ができる担当者がいない