新型コロナウイルスの影響が続く中、研修や講義、マニュアルなどを動画にする企業が増えてきています。コンテンツを多く保有する企業の場合は、コンテンツを大量に動画にしていかねばならない場合もあることでしょう。その場合、コンテンツの種類や目的に合わせ、適切な方法で作業を行わなければなりません。さらに、短期間に大量の動画を制作する場合は、効率的な制作が求められます。そこで今回は、研修動画、講義動画、マニュアル動画それぞれについて制作する場合のポイントについて触れつつ、大量に動画を制作する上でお役に立つコツもお伝えできればと思います。
研修動画とは、「新人研修」や「マナー研修」「営業研修」など業務知識やスキルを学ぶためのコンテンツを動画化したものになります。そのため、研修動画には、教育を受ける側にとって効果を最大化するための工夫が求められます。
教育研修を動画化する際求められるのは、研修受講者の行動変容を促すことです。受講者に気づきを与え、その後の業務で、従来とは違う行動や考え方を実践できるように後押しできるような内容の設計が必要になります。
研修動画で受講者の行動変容を促すためには、教育効果を高めるための仕掛けが必要です。座学で知識やスキルを学んでも、その後の業務で実践されなければ意味がありません。例えば、動画の途中でワークを挟んだり、クイズ形式などで受講者に頭を使わせたりするなど、体験型の仕掛けを作っておくことが大切です。
研修動画を制作する際には、コンテンツを短くすることがポイントです。動画研修は集合研修とは異なり、受講者が1人で視聴します。そのため、動画を長時間一方的に流し続けると、集中力の維持が難しくなります。さらに最近では、スマホで視聴する受講者も増えているため、あえて動画の長さを1〜2分程度にしているケースも増えてきています。短尺の動画コンテンツであれば、休憩中や移動中などの隙間時間でも有効活用できるためです。
研修動画を制作する際は、受講者に学んでもらいたいポイントを整理し、簡潔な内容にするよう心掛けましょう。ポイントを整理するときは、配信内容を時系列でリストアップした後に、特に重要なものだけに絞り込むことが大切です。訴求するポイントが多すぎると受講者が動画を見終わった後、1つ1つのポイントへの印象が薄くなり、学習効果が低くなります。
動画を構成する要素は、おもに映像と音声です。画像やテキストだけでは伝えきれない情報を、効率よく訴求できる点が動画のメリットだといえます。一方で、情報量が多くなり過ぎると、大切なポイントが分かりづらくなることがあります。その為、大切なポイントにテロップをつけて表示し、分かりやすくすることが重要です。
次は講義動画を制作する場合のポイントについて解説します。
通常、授業時間は1コマ45分〜90分程度になりますが、人の集中力は長くても15分程度しか維持できないといわれています。よって、講義動画の長さは、できれば15分以内に収めたいです。
また、講義動画に盛り込むポイントは3つ程度に絞りましょう。それぞれ5分以内で語るような構成にすると、メリハリがつき伝わりやすくなります。特に近年では、スマホを使って空き時間に講義動画を閲覧する生徒も増えているため、短い動画にした方が学習効果が高くなります。
講義動画を制作する際には、講師が、目の前の生徒に話しかけているような演出を施すことで、クオリティが高くなります。具体的には、講師がカメラ目線で話し、ときおり画面の前にいる生徒に問いかけると効果的です。講師と生徒がマンツーマンで授業をしているかのような演出が理想形になります。
さらに、単調な口調の講義は退屈になりますので、講師は動画の前の視聴者に語り掛けるように熱心に話しかけましょう。
講義動画の冒頭では、動画で話すポイントを咀嚼して、簡潔に伝えることが重要です。具体的には3つ程度のポイントを抽出し、サマリーにした画像やテロップなどを準備して、講義動画の冒頭に、授業内容の概要を話すシーンと一緒に表示します。最初に講義のポイントを紹介することで、生徒の学習効率を高められるでしょう。
動画のタイトルは、何が学べる講義なのかを明確化しましょう。
教師が講義で通常使用するスライドでは、動画では文字が小さすぎたり、またはテンポが悪くなったりなど機能しない場合があります。動画用にシンプルで、明確で、視覚的に魅力的なスライドを作成することが重要です。
業務マニュアルを動画化することで、人材育成コストの抑制や教育の効率化が期待できます。以下ポイントについて紹介したいと思います。
マニュアル動画を作成する際には、業務ごとに発生する作業を洗い出し、どの程度のボリュームになるのかを予め、把握しておきましょう。
同時に、業務上の課題や問題点を抽出しておくことが重要です。現状のマニュアルを単に説明するための動画を制作しても、分かりづらくなるため、具体的な成果を出すことは難しいです。
業務上の課題や問題点を洗い出し、それらを解決するために必要なコンテンツがどのようなものか事前に分析したうえで、それらを踏まえた内容の制作を心がけましょう。
次に、作業ごとに重要なポイントを可視化します。業務フローを整理し、具体的にどのような作業が発生するのか、実際の現場で行われている方法を確認しておくことも必要です。
マニュアル動画は、実際に動画と同じ作業を実践することで、誰にでも業務が遂行できるように仕上げなくてはいけません。そのため、画像やテキストでは表現できない部分は、
動画や音声を有効活用して、分かりやすく表現することが重要です。また、図やアニメーション、テロップなども活用すると、さらに分かりやすくなるでしょう。
マニュアル動画を制作する際には、動画を閲覧する側の環境にも配慮する必要があります。スマホ向けに作成する場合は、あまり細かい画像やテロップは使えませんし、大きな画像で閲覧する場合は、画素数の高い素材を使わないと画面が荒くなるといった問題が発生します。
マニュアル動画は、1つの動画につき、1つのテーマを取り扱うことが鉄則です。動画はテキストやPDFのマニュアル等とは異なり、検索が難しいため、「動画ファイルのタイトル=業務内容」にしておくと使いやすくなります。
また、スタッフが特定の作業方法を知りたいときなどにも、それぞれのマニュアル動画で学べる内容が可視化されていた方が便利でしょう。従って、1つのマニュアル動画で複数のテーマを扱うのは厳禁です。「どの作業を説明するのか」「どんな課題を解決するためのものなのか」という点にフォーカスを絞り、1動画1テーマでマニュアル動画を制作します。
大量に動画を制作する上でのコツについて、以下述べていきたいと思います。
大量に動画を制作する場合は、だいたいスケジュールが短期間に設定されることが多いです。制作する動画の量が多ければ多いほど、関わるスタッフを増やさなければなりません。スタッフが増えれば増えるほどスケジュール管理を適切に行わなければ、納期に送れる可能性が高くなります。
そのため、プロジェクトマネジメントに長けている経験者に、動画作成プロジェクトの進捗管理を任せることをお勧めします。動画作成のノウハウがあるプロジェクトマネージャーであれば、制作に必要な工数の正確な見積もりや、制作工程ごとに適した人材をアサインすることができます。
短期間に大量の動画を制作する場合には、作業の効率化をしなければなりません。マニュアル化や仕組化を積極的に進めましょう。
多くのスタッフが動画制作に関わる場合は、特にスキルや品質に、ばらつきができてしまいます。そのため、制作上のミスや認識差異を極力減らせるように、誰が見ても分かりやすいマニュアルや、手順書の作成が必要です。
一方で「どのやり方が見やすいのか?」「制作する上で時間を短縮できるのか?」という点については、日々の業務で試行錯誤を重ねながら、仕組化を行う必要があります。
短期間で大量に動画を制作する場合には、ミスや作業の漏れなどが発生する可能性が高くなります。どれだけ作業を効率化しても、納期が短くなるほど、急いで制作を行う必要があるためです。また、同じような作業を長時間実施すると、スタッフの集中力がどうしても下がってしまいます。
そのため、二重三重にチェックできる体制を構築する必要があります。
動画の大量制作を社内で行うことは、人的リソースやノウハウ、費用対コストの面で考えると正直難しいでしょう。短かい納期で、大量発注が可能な外部の制作会社に動画の制作を依頼することがとても合理的です。
当社は、研修や講義、マニュアルに関する動画を大量に制作した経験とノウハウがあります。最近では、大手宅配サービスを展開する出前館様のマニュアル動画制作をお手伝いさせていただきました。
同社では、これまで社内研修用動画を内製で制作していたそうです。しかし、担当者の作業負担が重く、研修の準備段階の工数を減らしたいという課題がありました。
その課題を解決すべく、弊社に制作を依頼。その結果、自社で制作する手間がなくなり、短期間でハイクオリティな動画制作が実現できました。
実際の制作物は以下のURLをご覧ください。
なお、詳細について相談を希望される方は、以下「お問い合わせ」からお気軽にお問い合わせください。