会社の業務内容の解説や、顧客対応などのマニュアルといえば、何ページにもおよぶ冊子を思い浮かべる方が多いかと思います。
しかし、最近では、技術の発達や新型コロナウイルスの流行などによって、マニュアルを動画化する企業も増えてきています。
そこで、本コラムでは、そんなマニュアル動画について、その概要とメリット、作り方のコツ、具体的な活用事例までをご紹介させていただきます。
このコラムを読むだけで、マニュアル動画のことが丸わかりになる内容となっていますので、ぜひ最後までご一読ください。
マニュアル動画は、従業員向けの業務手順説明や研修用資料、顧客向けの製品紹介や取扱説明書など、視聴者が必要な情報を実際に「やってみせる」ことで紹介する動画のことを指します。
動画がそのままマニュアルになるケースに加えて、冊子などのマニュアルに記載している情報を動画で補完するケースもあります。
従来の紙に印刷されたマニュアルやPDFのマニュアルと異なり、動きをつけた動画で使用手順を確認することができるため、テキストや画像だけでは分かりづらい複雑な動きなども分かりやすく伝えることが可能です。
また、紙だと何ページにも渡って説明が必要なことも動画であれば数分で伝えられることから、視聴者にとっても非常に便利なコンテンツとなっています。
マニュアル動画には、紙媒体の冊子にはない、数多くの魅力があります。ここでは、その中から3点に絞ってご紹介します。
紙やPDFデータなどの従来のマニュアルでは、学習者が自ら読み込んで理解する必要がある上、作業手順が複雑なものだと、テキストや画像のみで記載するには限界がありました。
しかし、マニュアル動画は音や動きが加わることで、細かい動きのニュアンスやタイミングまでも分かるため、動画を視聴するだけで直感的に手順を理解できるようになります。
また、従来のマニュアルの場合、工程が複雑なものになると、多くの画像やテキスト量が必要で記載事項が膨大な量になるため、細部まで読まない学習者も少なくありません。
さらに、動画の場合、従来のマニュアルで解読に数十分必要だった情報量を数分の動画で学習することができるため、学習者が学習を断念することを防げます。
このように、動画はテキストや画像に比べて約5,000倍も情報量が多いため、視聴者は理解を深めやすく、結果として、学習者のミスの量を軽減できたり、不満を緩和したりすることができます。
人を集めて集団で研修を行うと、会場費や会場設営費、講師を呼んだ場合は講演料がその都度発生します。
また、研修参加者の交通費や宿泊費などのコストが発生することもあります。
さらに、定期的に行う研修の場合、その都度ごとに何度もコストが発生します。
一方、マニュアル動画なら、PCやスマートフォン、タブレットなどがあればどこでも視聴できるため、研修参加者を遠隔地から呼び寄せたり、研修者を集める会場を用意する手間とコストがかからない上、一度作成してしまえば何度でも繰り返し利用できます。
そのため、動画は制作時は制作費用のコストがかかりますが、利用回数の多いマニュアルであれば、むしろ大幅なコスト削減につながります。
一度マニュアル動画を作成し、その都度、同じ動画を学習者に対して配布することで、研修の時期やタイミングに関わらず同じ内容を同じ教え方で統一して指導できるため、受講者のイメージに差異が生じる可能性や勘違いが発生する可能性を大幅に下げられます。
そのため、社内向けマニュアル動画の場合は、異なる研修を受けた学習者が共同で作業を行う場合でも、考えの齟齬なくスムーズに作業を進められます。
また、社外向けマニュアル動画の場合は、利用者の理解に差が生じづらいため、利用者の理解状況を的確に把握でき、迅速かつ適切な対応が可能になります。
このようにメリットの多いマニュアル動画ですが、実際に制作する際には、いくつか押さえるべきポイントがあります。ここでは、そのうちの5つをご説明します。
マニュアル動画で大事なのは、何よりシンプルに必要な情報を伝えることです。あらゆる情報をひたすらに羅列した動画は、必要な情報を伝えられないどころか見ていてストレスを与えます。
また、伝える順番や時間配分によっても、伝わる内容は大きく異なってきます。ですので、すぐさま制作に取り掛かるのではなく、制作前に必ず、伝えたいポイントを整理しておく必要があります。
マニュアル動画は、ある特定の視聴者に向けて制作される場合が大半です。
その場合、その視聴者がどのような状況で何を知るために視聴するのかを踏まえておく必要があります。
例えば、PCでの視聴を前提としているのか、大きなスクリーンに映しての視聴を前提としているのかによって、適切な文字サイズや画質は異なってきます。
また、社内向けの動画と社外向けの動画では、入れるべき情報量や必要な動画の質は異なります。このように、制作前には視聴者の想定も欠かせません。
マニュアル動画のメリットは短時間で効率よく情報を伝えられる点ですが、その分、視聴者によっては音声のテンポが早すぎると感じる場合があります。
そんな時、ナレーションに加えて字幕がついているだけで、動画から置いてけぼりになる視聴者を減らすことができます。
また、テロップでは、ナレーションをそのまま字幕化するのではなく、大事なポイントだけを切り取って表示することで、その部分を強調することもできます。
マニュアル動画を作るのであれば、「動画ならでは」の情報を伝えることが大切です。
テキストや写真では伝わりづらく、動きや音声のある動画だからこそ伝えられる情報を選ぶことで、有効なマニュアル動画となります。
さらに、必要であれば紙媒体のマニュアルとの併用も考え、動画でしかできない説明に絞ることで、マニュアル動画をより効率的に活用できます。
目次が存在する紙媒体のマニュアルに対して、目次のないマニュアル動画では、すべての項目を1つの動画にまとめすぎると、目当ての動画が探しにくくなってしまいます。
また、長ければ長いほど多くの情報を詰め込んでしまい、肝心なポイントが分かりづらくなってしまいます。
そのため、前述したように伝える内容を整理することも重要ですが、もし伝えたい情報が多い場合は、項目ごとに分割して複数の短尺動画を作ることが大切です。
上述したようなメリットのあるマニュアル動画ですが、実際にどのような形で活用されているのでしょうか。
ここからは、映像制作会社である弊社が実際にサポートした事例を取り上げながら、マニュアル動画の活用方法をお伝えいたします。
今回のコラムで取り上げた制作のコツも存分に活かされていますので、その点も踏まえてご紹介いたします。
費用:10~30万円
コミック、文庫、雑誌と本に関して幅広く事業展開する総合出版社である小学館様からのご依頼をいただいて制作したこの動画は、小学館様の雑誌Preciousのオウンドメディア用のメイクのHow to動画です。
実際に使用している様子を動画にすることで、商品の使い方を伝えるだけでなく、どのような変化があるのかを視覚的に分かりやすく示し、商品の効果も実感できる動画になっています。
また、動画全体を柔らかな配色と落ち着いたBGMで彩ることで、上品でエレガントな商品のブランディングにも成功しています。
費用:30~50万円
株式会社Welby様のご依頼を受けてABRAID試験の参加医療機関及び試験参加患者さんに向けて制作したこの動画は、ePRO(患者報告型アウトカム)操作を説明した動画です。
日本では、まだ利用したことのある人も少ないePROシステムを適切に利用してもらうため、このマニュアル動画が制作されました。
実際の操作画面をイメージした映像と簡潔な説明を添えるテロップにより、利用者が使用状況をイメージしやすい動画となっています。
また、ポップなBGMと優しいナレーションを使用することで、動画に飽きさせず疲れにくい動画になりました。
その結果、多くの人にとって馴染みの薄いePROシステムを、利用者にとって気軽で分かりやすく説明することに成功しています。
マニュアル動画は、機材の確保や台本の準備、動画の撮影や編集など、最初は手間がかかりますが、一度作成してしまえばいつでも何度でも使用できるため、会社の資産としても高い価値を持ちます。そのため、最初にかかる手間やコストを踏まえても、長期的に見れば会社の情報資産として非常に高い価値があります。
このように様々なメリット、活用方法を持つマニュアル動画ですが、動画の内容次第では大量制作が必要になったり、非常に分かりづらいものも存在します。
もし、確実に効果的なマニュアル動画が必要であれば、経験豊富な外部の制作会社に依頼してみるのはいかがでしょうか。
弊社では、自社サービスの「ムビラボ」を駆使した格安で上質な動画を1本2万円から、月1,500本のペースで大量制作しています。さらに弊社は、累計数万本の過去事例に基づくビックデータを活用して、コンテンツ企画・動画マーケティング・動画広告分析サービスまでも展開しています。
そのため、これまで培ってきた経験やノウハウを活かして動画制作だけでなく広告施策全体をお任せいただくことが可能です。
もちろんマニュアル動画に関しては、今回取り上げなかった事例も含め、非常に多くのサポート実績がございますので、マニュアル動画の制作に興味がある企業様はぜひ一度ご相談ください。
ムビラボのこれまでの事例、サンプル動画は以下のURLをご覧ください。
なお、詳細について相談を希望される方は、以下URLからお気軽にお問い合わせください。