
本記事では、自治体が活用しているSNS(YouTube/Instagram/TikTok)の成功事例を15選ご紹介いたします。
自治体のご担当者様でYouTubeチャンネルやInstagram/TikTokアカウントを運用している、または、マーケティング・採用・広報どの部署でもSNSの運用方法に興味のある方は必見です。
各自治体がどんな形式でSNSを運用しているのか、実際の成功事例から参考にできるポイントが多くございますので、ぜひ最後までお楽しみください。
※弊社がご支援させていただいていない企業も紹介しています。
・事例1▶︎宮崎県小林市 (YouTube)
・事例5▶︎神奈川県葉山町(Instagram )
・事例6▶︎和歌山県(Instagram )
・事例7▶︎三重県観光連盟(Instagram )
・事例8▶︎神奈川県横浜市(Instagram )
・事例9▶︎徳島県つるぎ町(Instagram )
・事例10▶︎岐阜県(Instagram )
・事例11▶︎福岡県福岡市(Instagram )
・事例12▶︎山梨県北杜市(Instagram )
自治体において、顧客促進施策・マーケティング施策・ブランディング施策として、YouTubeやTikTok、InstagramなどSNS活用はとても有効です。
理由として、3つ挙げられます。
1つ目は、従来の広報媒体と比べて即時性・拡散力に優れ、ターゲット層に情報を届けることができる。
2つ目は、SNSで日常の風景、自治体の職員の様子や地域の魅力を発信することで、自治体の認知拡大、親近感を自然を生むことができる。
3つ目は、写真や動画などのコンテンツを使って地域をPRすることで、地域経済を盛り上げ、町おこしに繋げることが可能。SNSを使って旅行先を検討したり、観光スポットを見つける人は近年増えているので、観光客やインバウンドの増加も見込まれる。
総じて、まずは認知してもらう、興味を持ってもらうこと、他の自治体との差別化の実施につながる施策であり、顧客促進・マーケティング・ブランディング施策として活用することができます。
既にYouTubeチャンネルやTikTokアカウント、Instagramの運用を始められているかどうかに関わらず、これから始めるかどうかを検討されている方にとっても、他の自治体のSNS事例を事前にリサーチしておくことはとても重要です。
例えば3つのメリットが挙げられます。
・再生回数の差異からどんなテーマの発信に視聴者が興味があるのかを推定できる
・チャンネル登録者数やコンテンツの平均再生回数などを推定できる
・他社のコンテンツと比較することで、自社のオリジナリティの探索に活用できる
YouTubeチャンネルやTikTokアカウント、Instagramを既に始められている方は定期的に同業界のチャンネルの動向をウォッチしておくことで既存の運営方針や施策、コンテンツのブラッシュアップに活かせますし、これから始めかどうかを検討されている方は、まず最初の目標策定の際やシミュレーション実施の際に活用することができます。
本記事では自治体におけるSNS活用事例をご紹介させていただきます。
【YouTube活用事例】
宮崎県小林市は、移住の促進を目的としてYouTubeにPR動画「ンダモシタン小林」を投稿しました。この動画は、主人公のフランス人男性が小林市をPRしているという内容です。しかし彼が話していた言葉はフランス語ではなく、地元の方言である「西諸弁」だったという斬新なアプローチで注目を集めました。
この動画は2015年に投稿されて以来、2024年4月現在で327万回以上再生されるほどの人気を誇ります。その魅力は表現の面白さだけでなく、地元の美しい風景やPRコンテンツとしての完成度も高い点にあります。
結果として、小林市への移住相談件数は実に4.5倍に増加しました。また、この動画の広告効果は10億円以上に達したと言われており、自治体がYouTube動画を活用した成功事例の先駆けとして大きな示唆を与えています。
日本の中央省庁である農林水省ではYouTubeチャンネル「ばずまふ」を開設し、若手メンバーを中心に情報発信を行っています。このチャンネルが成功している最大の成功要因は、「お堅い行政」のイメージを覆す「親しみやすさ」、職員による自主的な企画・演出から成される「エンタメ性」です。
動画内容としては、トレンドのパロディや料理・検証動画など、YouTubeで人気の高いカジュアルな動画形式を採用しています。これにより、行政情報に興味が薄い層にもリーチし、「見て面白い」と思わせることに成功しています。
「かなチャンTV」は神奈川県が運営している公式のYouTubeチャンネルです。防災情報から地域の魅力、知事のメッセージまで、多様で実用的な情報を途切れさせることなく発信し続けています。
映像がきれいで、県民だけじゃなく観光客にも神奈川の良さが伝わるように工夫されています。動画の形式も様々あって、政策の理解を深めたり、地域を盛り上げたりするのに役立っています。
特に人気の動画は、「危険ドラッグの本当の恐さ」です。
兵庫県赤穂市は、日本遺産PR動画を投稿しました。『Sel de la vie -Traveling is the salt of life-』は、単なる観光プロモーションを超え、赤穂の「塩」をモチーフに、深遠なメッセージを伝えています。
この動画はただのPR動画ではなく、「ストーリー性」を持たせた動画内容になっており、映画やCMのようなハイクオリティな動画になっています。さらに、塩という地元のブランドイメージを掛け合わせることで、動画を見るだけで赤穂市の特徴が気づいたらわかる仕組みができています。
【Instagram活用事例】

葉山町のインスタグラムは、人口3万人余りの小さな町にもかかわらず、フォロワー数が3万人を超えるという逆境の中での成功を収めています。大学や観光スポットがないにもかかわらず、町の魅力を伝えることで多くのフォロワーを獲得しました。
「#葉山歩き」というオリジナルのハッシュタグをつけて町内の美しい風景写真を投稿することで、多くの人から注目されるようになりました。
また、オフ会を開催してフォロワーとの交流を深めながら、地域活性化に向けたアイデアを出し合うなど、Instagramのユーザーと顔の見える関係性を築き上げていることが成功の秘訣と言えるでしょう。
それだけでなく、オフ会の参加者は山と海に囲まれた豊かな自然のある葉山町の観光を楽しめるほか、移住者から話を聞けるなど、移住促進の取り組みとしても注目を集めています。

和歌山県の公式Instagramアカウントでは、PRが積極的に行われています。「和みわかやま」をテーマに観光地の風景やイベントの写真を投稿しています。和歌山県のInstagram運用の最大の特徴は、「観光振興課」「広報課」「食品流通課」のそれぞれ異なるアカウントを運用しており、アカウントを使い分け和歌山県の良さを発信しています。複数のアカウントを同時に運営することで、投稿するコンテンツのコンセプトがはっきりし、狙ったターゲットに見てもらう機会が多くなるというメリットがあります。

三重県観光連盟では、Instagramで「#kankomieをつけて三重の魅力を発信しよう」と投稿を促すことで、観光地のプロモーション活動を展開しています。
#kankomieを付けてInstagramに投稿しているのも投稿の特徴の一つですが、投稿の画質、美しさにこだわりを感じるのも特徴になっています。「旅行で行ってみたいと思わせる」観光地のPRとして良い投稿です。
Instagramの長所を最大限に活かした成功事例と言えるでしょう。

神奈川県横浜市は、Instagramの運用で国内外から支持を集めている自治体の1つです。言語や文化の垣根を越えて横浜市の魅力を伝えることを目的に、海外向けに開設されました。
公式アカウントはフォロワー数14万人を突破し、国内自治体の中でも最大級の規模です。港町や夜景など横浜らしい風景の発信に絞られていて、Instagramとの相性がよく、多くの反響が寄せられています。
視覚的に横浜の魅力を発信することで、世界中の人々に横浜の魅力を届けています。

つるぎ町は、徳島県西部の山間地域に位置する小さな田舎町ですが、SNS上で着実にファンを増やしています。
Instagramで成功している理由の1つには、職員自らが登場する親しみやすいリール動画が挙げられます。
リール動画にはつるぎ町役場の女性職員、平さんが登場しており、爽やかな笑顔とナレーションがファンの心を掴んでいます。
また内容は、観光スポットのほかにも、グルメ、伝統文化、ショッピングなどが紹介されており、流行りの効果音を用いたカジュアルな動画作りも魅力といえるでしょう。
他にも、ショート動画制作の“裏側”を公開するリール動画があります。
企業や本事例のような行政機関では、いかにして働く人たちの人柄を伝えるかも非常に重要です。
あえて赤裸々に撮影の舞台裏を見せるコンテンツは、親しみやすいブランディングやファン化に効果絶大です。

岐阜県では「#飛騨高山」「#白川郷」などハッシュタグを戦略的に活用し、ユーザー投稿を拡散することで観光地の自然な魅力発信に成功しています。さらに、観光客自身による投稿(UGC)が自然な形で拡散され、地域の魅力を旅行者目線で伝えることに成功しました。
自治体が投稿するだけでなく、ユーザー投稿を積極的にリポストすることで、“観光客と地域が共に発信するSNS”というブランドイメージを確立しています。

インスタ映えの写真は勿論ですが、生活感の感じられる写真も多く投稿しています。
福岡県福岡市の公式Instagramは認証バッチも手に入れており、またフォロワー数も多く、自治体アカウントの中ではかなり大きな規模のアカウントです。
このアカウントの特徴としては、過去にオリジナルのハッシュタグを作成して多くのユーザーを巻き込んでフォトコンテストを開催しました。公式アカウントをフォローし、特定のハッシュタグを付けて投稿する仕組みで、福岡市内で撮影した写真に限られているため市内の魅力を再発見でき、何度でも投稿できるため参加したユーザーも多くなりました。

山梨県北杜市は、温泉や飲食店、自然満喫コースなど、観光に関する様々な情報をインスタグラムで発信しています。
投稿の特徴として、全ての投稿画像および動画にテキストが入れられており、一目で何の紹介がされているかを理解できる点があげられます。
目を引く写真を使用するのももちろん重要ですが、数ある観光系のアカウントや投稿の中からユーザーに自地域の発信に注目してもらうためには、短い時間でコンテンツの内容や魅力を伝えるということが大切です。
Instagram の投稿形式を理解した良い成功例です。
【TikTok活用事例】
@ibakiratv
茨城県は、人気のTikTokクリエイターと協力して制作した茨城県の魅力発信ショートムービーによってエンゲージメントを獲得しています。
そのショート動画は、テンポの良い構成とBGMで構成され、若者の“推し旅”文化にマッチした発信を展開しました。
再生数や保存数が大幅に増加し、特に首都圏の若年層における認知向上に成功しており、従来の広報では届きにくかった層へのリーチを実現しました。
@drama_douwata
Z世代向けの企画・マーケティングを行う「僕と私と株式会社」が三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社と協業し企画した、三菱UFJ銀行主催の「MUFG北海道推しごとオーディション」。
オーディションの審査会を通過した6自治体(奥尻町・上川町・上士幌川町・下川町・名寄市・東川町)に対して制作された、各自治体の事業を紹介するオリジナルのショートドラマ「行政の事業紹介」と「男女のストーリーもの」とを掛け合わせたオリジナルショートドラマ『どうする?私』では、TikTokを中心に活動中のインフルエンサー・さやべびさんを、“モテ期が来た”北海道在住の女子大生・ゆりね役に起用して発信しました。
ドラマ内では、真面目な奥手の奥尻くん(奥尻町)、オレ様男子の上川くん(上川町)など、それぞれの自治体の名前の男性たちにゆりねが次々に呼び出されていきます。
「イケメンたちに呼び出されて、告白される…かと思いきや、取り組んでいる事業について熱く説明される」というストーリー展開で、各自治体の事業をおもしろおかしく訴求しているのが特徴です。
流行りのショートドラマをPRにうまく活用した成功事例となっています。
※弊社でもショートドラマの制作実績はありますので、ご興味ありましたら、ぜひご相談ください!
@namie.ukedon.fukushima
福島県浪江町は、浪江町の魅力を伝えることを目的に情報発信に取り組んでいます。東日本大震災で被害を受けたイメージとは違う点をアピールする狙いもあります。
TikTokアカウントを開設し、ライブ配信で町の復興状況や日常をアピールすると、若年層にも届きやすい広報手段として、関心を集めました。
特に、人気クリエイター「100円娯楽」とのコラボ動画を通じて、防災意識の啓発につなげたことが特徴的です。
この取り組みは評価され、「TikTok Awards Japan 2024」において、「Public Sector of the Year」部門の優秀賞を受賞しました。受賞は東北地方の自治体として唯一であり、SNSのライブ配信機能を通じた取り組みが評価され、注目を集めました。
本コラムでは、SNS運用で成功を収めている自治体の共通点を探りました。
上記の成功事例を参考にしながら、自治体に最適なコンテンツ設計を行うことで、住民との関係づくり、観光誘致、地域ブランド向上など、数多くの成果につなげることができます。SNSは「やるかどうか」ではなく「どう活用するか」の時代になっています。
自治体広報において、SNSは今後ますます中心的な役割を担っていくでしょう。
他にも、各自治体のアカウントからは参考にできる点が多くございますので、本記事が皆様のYouTube・Instagram・TikTokなど、SNS運用にお役立てできますと幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。