動画制作は様々な要素が積み重なって完成するクリエイティブです。
そしてその要素のいくつかは制作会社側だけではなく、クライアントの協力があって初めて成立するものも少なくありません
そんな中で、クライアントにこういうことをされてしまうと……と制作側が頭を悩ませるシーンも多々見受けられます。
そこで本コラムでは、発注者が動画制作でやらない方がよいことをとはご紹介いたします。
なおこの内容は、強制したいことではなくあくまでも最大限制作物のクオリティを高めるためのお願いだと思ってください。
ただの愚痴も混じってるんじゃないかと思っているそこのあなた、勘ぐりすぎです。
3割くらいしか入っていないので安心してください。
大前提として、クライアントの要望は100%聞いてあげたいと制作側も思っております。
ただ専門的な知識や経験が介入する仕事であり、またそれを期待されて依頼を受けている以上、我々も要望に応えられない状況は必ず存在します。
なのでその際にはこちらからその旨を申し上げると思いますので、ここから先の内容は事前に知っておいてもらえると嬉しいなくらいの情報だと思ってください。
これ気持ちはすごく分かります。
特に商品やサービス紹介の動画ですと、折角動画を作るんだからとにかく伝えたい内容をあれもこれも入れないと勿体ない!という考えになるのは仕方ないです。
むしろそれが視聴者にとって親切であるとさえ思ってしまうんですよね。
しかし詰め込めば詰め込むほど必然的にそれだけ動画時間も長くなり、視聴者も処理しなければならない情報量が多く負担になります。
これがどんなに素晴らしい内容で、どんなに完璧に作り上げたとしても、結果的にそれがターゲットに伝わらなければ、もっと言うなら視聴してもらえなければ意味がありません。
考えてもみてください。あなたが何か困っている時それを解決してくれるサービスを探しているとしましょう。
お、このサービス良さそうだな、動画で説明がついてるぞ見てみよう。
動画時間:10分
長いから見るのはいいかなって気持ちになりませんか?
これは極端な例かもしれませんが、なんなら最近の人は倍速で動画を見るくらいせっかちな人も多いですから、1分でもよっぽど興味がないと離脱してしまう恐れもあります。
はっきり言いますと、エンタメ系の面白い動画でもない限り企業の動画を何回も真剣に見てくれる殊勝な人なんてそうそういません。
なので動画の種類や用途によりますが、動画は短くかつ端的で分かりやすくあればあるほど良いものだと思っています。
30秒程度ならとりあえず見返してみるかという気持ちにもさせてくれますからね。
ですので、動画なんて伝えたいことがターゲットに1つ、せいぜい2つくらい伝わってくれればいいものだと割り切ってください。
恐れずに情報をガンガン削ってとりあえず興味だけ持ってもらって、あとは詳しく情報が載ってるLPや特設サイトに遷移させたり営業のアポイントへとさっさと繋げる方が効率的です。
当然細かく手順を説明しなければならない動画等、長い尺に意味がありじっくりと見てもらわなければならない必要性がある動画はこの限りではありませんが、そもそもその説明は動画でやる理由があるのか等、別の観点で必要性を論じることはありそうです。
また類似の現象として、方々からきたフィードバック内容全てを実現させようとするというのもありますが、全く真逆の意見を同時に反映させることはできませんので、くれぐれもご注意ください。
これは何も修正依頼をしてはいけないとかそういうことではありません。
前の工程とか、なんなら与件にまで戻って決定事項を覆すのは基本的にはNGという意味合いです。
ニュアンス的には、カレーを作っていてもう煮込んでいるのに、その時点でやっぱりチャーハンに変えてと言われるようなものです。
そんなことを言ってくる人には背負い投げをしたくなりますよね。少なくとも私はなります。
とはいえ動画制作に知見がなかったり、携わるのが初めてだったりすると実際に見てみないと分からないということは往々にしてあると思います。
さらに上司や社長の鶴の一声で、担当者ではどうすることもできず板挟みで心苦しいという状況も良くあるシチュエーションです。
なので基本的にNGというだけで、絶対にどんなことがあってもしてはならないというわけでもありません。
ですが、その場合金額とスケジュールに影響があることだけはご理解ください。
すでに決まった工程にまた戻るのであれば、それは想定していたよりも工数が余計にかかることになるので、その分金額は増えるしスケジュールは伸びるのはどうしようもないことなんです。
その点さえ了承していただけるのならばまあ問題ないのですが、ここでわざわざ言及するということは、こういう要望を出すクライアントは得てしてそこを考慮いただけない傾向にある印象です。
何度も言いますが、絶対にダメだとは言ってません。
ただカレーを途中からチャーハンに作り変えるならそれに応じたお金と時間はくださいますようお願いいたします。
たまにこれを検討テーブルに載せようとするクライアントがいらっしゃいますがやめましょう。
誰も幸せになりません。
どうしてもコストを下げたいという意識が強いクライアントが言い出す傾向が多い気がします。
採用動画などで自社の社員を映し、その声で映像として成立しているのでナレーションもいけるのでは、と思われるのかなと想像しておりますが実際のところはどうなんでしょうね。
はっきり申し上げて、ナレーションのようないわゆる声の仕事ほどプロと素人の差が如実に表れます。
よく吹き替え映画やアニメ映画で、有名で演技が上手いとされる俳優が声優に初挑戦するものの、結果これはちょっと……な作品に仕上がっているのを目の当たりにした経験はありませんでしょうか。
演じることのプロである俳優ですらそのようなことが起こるのですから、そのような経験のない素人がやったらほぼ100%失敗することは目に見えています。
これに関しては実際に録音して映像に合わせて確認してみるのが一番早いです。
明らかにそこだけ浮いている強烈な違和感が出るので、そこからはもう言葉で説明する必要がありません。
あとは動画の印象を決定づける要因の半分以上は音による情報なので、そこのクオリティを落とすことは著しく動画のクオリティを落とすことになるため、素直にプロに任せましょう。餅は餅屋です。
ちなみにどうしてもそれでやりたいと言われたら、我々は最大限に説得しますが最終的に了承します。
ただしクオリティの担保はできないと言葉を添えた上でですけれど。
いかがでしたでしょうか。
これから動画制作を検討している方は是非参考にしていただければと思います。
それでもクライアントはクライアントで制作会社の言われるままにやって失敗したケースもあるから慎重になっていたり、懐疑的な目で見ることも珍しくないかと思います。
そんな時は行おうとしていること、言われていることの意図をしっかり聞き出してください。
制作において何かを行ったり決めたりする際は、そこに必ず意図や理由が存在します。
当然感性や直感的な部分も多く、全てを明確に言語化できないこともありますが、それでもコミュニケーションを一切しないよりかはだいぶマシなので、納得できるまで話し腹落ちした上で制作を進められるようにしましょう。
そんな何かあった時にはしっかり懇切丁寧に説明してくれる制作会社に動画を依頼してみるのはいかがでしょうか。
弊社では、自社サービスの「ムビラボ」を駆使した格安で上質な動画を1本2万円から、月1,500本のペースで大量制作しています。
さらに弊社は、累計数万本の過去事例に基づくビックデータを活用して、コンテンツ企画・動画マーケティング・動画広告分析サービスまでも展開しています。
そのため、これまで培ってきた経験やノウハウを活かして動画制作だけでなく、広告施策全体をお任せいただくことが可能です。
その他様々な制作実績もございますので、興味がある企業様はぜひ一度ご相談ください。
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