ムビコラム
ー動画制作・撮影・マーケティングに役立つニュースー

2016年10月24日

視聴者の感情に訴える動画広告、例と分析

movie

良いCMというのは、一言では語れません。

ユーモア溢れるCMや、しつこくて頭に残ってしまうキャッチフレーズのあるCM、そして真面目で効率的に情報を提供するCMなど、ジャンルによって良いCMというのは様々だからです。

しかし、視聴者の感情に直接なにかを投げかけるCMは、視聴者の中に深く、そして長く残る事が多いとされています。CMと視聴者の間に特別な感情の繋がりが産まれた場合、そのCMは大方大成功と言っても過言ではありません

ではどのようなCMが、効果的に視聴者の心に直接語りかけるのでしょう?

 

◆感慨深い女性の表情

実例と共に見てみましょう。

二階堂 『夢で逢いましょう』

二階堂『父』

こちらの二階堂のCMはなにかメッセージを直接ぶつける訳ではなく、詩的なナレーションと美しい映像で、思想的な世界を見せています。

そしてCMづくりにおける基本の『ストーリー性』を少し違った観点から観ていて、視聴者の想像力を掻き立て、勝手に後のストーリーを想像させるようなCMになっていると思います。

この二階堂シリーズは、初恋や青春、そして幼少期なども思い出させてくれる作品などがあります。

どこか懐かしい気持ちになってしまう方も多いと思います。これは洗練されたワードチョイスと、センスあるビジュアルの賜物であり、確実に視聴者と商品の間に特別な感情を生み出しています。

とても感慨深いCMでありながら、狙いすぎて臭くなっていない所も魅力のひとつです。

 ◆美しさをテーマにした動画

http://www.projectinspired.com ダヴ 『進化』

こちらはダヴの自信向上基金のCMです。

60秒ですっぴんのモデル女性が大きなビルボードに掲載されるまでの過程を映し、広告や雑誌の美意識を植え付けられている現代人は、どれだけ騙されているか、というメッセージが込められています。

超スピード再生なのにかなりの時間経過を感じさせる化粧シーンと、目を大きくしたり首を伸ばしたりとやりたい放題の編集プロセス、、、もう本来のモデルの原型があまり残っていません。

こうした映像で視聴者に危機感や恐怖感を覚えさせて、最後に「我々の美意識が歪んでいるのも無理はありませんね。」と残し、リアル・ビューティー・プロジェクトへの勧誘をしています。

メディアの美の嘘を暴いた後、「ではリアル・ビューティーとはなんなのだろう?」と疑問に思わせるようなエンディングですよね。特に若い女性や、物心のつき始めた女の子に対してとても効果的なCMだと思いました。

◆男性の力強い男性をテーマにした動画

http://www.nationalvisionary.com/how-to-stay-motivated-until-you-succeed/ NIKE 『言い訳』

こちらは触発的なCMを数々生み出しているNIKEによる作品のひとつ。こちらは少しひねりの効いた面白い一本です。バスケットボール選手が思い付く限りの「言い訳」を嫌味たらしく読み上げていきます。

「寒すぎる」「背が低すぎる」「スポーツ派じゃないから〜」「ドラマの放送があるの〜」「来週からやる〜」などと、視聴者をおちょくるような内容でとても注意を引きますね。

でも共感できる方も多いかと思います。そして最後に種明かし、「足が痛いの」と一言残して立ち去る、実は車椅子バスケットボール選手だった男性。加えてスローガンの「Just Do It」と、とてもNIKEらしい皮肉なCMだと思います。

「障害さえも言い訳にしない人々がいる中で、今日もあなたはどんな言い訳をしていますか?」というような厳しい疑問を投げつけらます。

こうした視聴者のやる気に語りかけるCMは実は好感度が高く、ブランドの率直で偽りのないイメージ作りに大きく貢献しています。

以上、視聴者の感情に語りかける良いサンプルCMを紹介させていただきました。商品の説明やセールスは一旦置いておいて、いかにストーリーをそこに生み出して感情移入させるかが大きなポイントになると思います。 視聴者を少し皮肉ってみたり、あるいは数十秒のなつかしの旅にいざなってみたりと、良い角度設定が必要でもありますね。

危機感やなつかしさ、そしてやる気などと感情の種類はそれぞれですが、このようなCMは視聴者の深いところを刺激し、価値観までをも変えてしまうような手法が施されているような気がしました。

視聴者の感情にリーチし、力強くて後に残るメッセージや印象を与えられたら、それは間違えなく良いCMのひとつなのではないでしょうか。

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